「悪童日記」三部作 アゴタ・クリストフ–双子萌え海外文学

小説
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あらすじ

第二次世界大戦中、双子の少年リュカとクラウスは疎開で母方の祖母の家に預けらる。
その町で「魔女」と呼ばれる祖母の元で、双子は色々な人間に出会いながらたくましく成長していく。

どういった小説か?

この作品は、彼らが書く日記という体裁をとっており、一人称複数系(「ぼくら」)で進む珍しいタイプの小説です。

フランス文学ですが、作者のアゴタ・クリストフはハンガリー人。
母語ではないフランス語で書いたために生じたぎこちなさが逆に功を奏していて、
淡々と出来事のみが描写される独特の文体は、サクサクと不思議な心地よさがあります。

そのせいか翻訳ものにありがちの不自然さも少ないように思いました。

双子の感情を排した日記

この「そっくりな双子」は、ふたりのなかで世界をつくり、独特のルールをつくり、悪いこともいいこともやるけれど、ふたりのなかのルールは決して破りません。
そのルールのひとつが日記はなるべく感情を排すること

そのため、この作品にはふたりの感情がほとんど出てきません。

ふたりは恐ろしいほどに冷静な視点で、過酷な世界を描写していきます。
ナチスによるユダヤ人強制連行を目撃しても、それを見て双子がどう思ったかはまったく描かれていないのです。

あと、ふたりは美少年なものだから、うっかりゲイの外国人将校に気に入られ
将校の友人(彼氏?)との痴話喧嘩に巻き込まれたり、それどころか将校にギリギリな行為をお願いされたりするシーンがあります。

どうしてそうなった???

えげつない描写も多々ありますが、それはそれで萌えどころです。

この作品は全三部作からなっていて、続編は『ふたりの証拠』『第三の嘘』(↓)。

この三部作、実はどれも驚くような仕掛けがあります。

ひとつひとつ、ラストまでのプロットの妙に唸らされる内容なので、続編のレビューは避けます。

三部作はまったく雰囲気が異なっているので、そのあたりは好み分かれそうですが、個人的にはどれも面白かったです。

また、この作品は映画化もされています。

余談

糸井重里がシナリオを書いているゲーム「MOTHER3」↓の双子の主人公リュカクラウスは、この『悪童日記』から名前をとったそうです。

MOTHERシリーズ好きなのでさりげなくCM。
どせいさんはかわいい。

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