萌える近世文学ー雨月物語「菊花の約」

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雨月物語とは?

江戸時代後期に書かれた読本です。 作者は上田秋成

怪奇もの、いわゆるホラーですが、ただ怖いだけでなく、どこか物悲しく美しい幻想的な物語です。

溝口健二監督による映画↓も有名です。

菊花の約とは?

雨月物語の中でも、腐女子としておすすめしたいのが『菊花の約』。
菊花の約は、義兄弟の契りを結んだ赤穴・左門という義兄弟の絆の物語です。

あらすじ:
兄分の赤穴は、菊の節句に必ず帰ると約束して出掛けたら捕えられてしまう。
赤穴は、約束を果たせないくらいならと自害して、幽霊として義弟・左門に会いに行く。

捕らえられても左門との約束を思って自害する赤穴が切なくて、
弟分の左門が、約束の日に帰りを待って早起きしてせっせと家の掃除したりしているところがけなげでかわいいです。

コミカライズ版

雨月物語は、『摩利と新吾』などで知られる木原敏江が漫画化もしています。
この「マンガ日本の古典シリーズ」は、他にも水木しげる、横山光輝、石ノ森章太郎などといったレジェンド級の豪華メンバーが、それぞれ日本の古典を漫画化しています。

また、木原敏江は『夢の碑』というシリーズでも「菊花の約」をモチーフにしたお話(↓)を描いています。

『夢の碑』シリーズは、雨月物語、能、歌舞伎など、日本の古典をモチーフにした連作短編集です。
この巻はもちろん、他の巻も、古典を木原流にアレンジしていて、華麗な絵で描かれる悲しくも美しい物語で、個人的に非常におすすめです。

翻案本

雨月物語について調べていたところ、たまたま手に取った雨月現代語訳本の中に、腐女子的になかなかとんでもない本を見つけたので、ご紹介します。

これです。
古典を脚色や改変をすることはよくあることではありますが、この本の「菊花の約」の脚色はいろいろと大変なことになってます。

元の雨月物語「菊花の約」は、二人の関係はあくまで「義兄弟」で、それ以上の感情は匂わせ程度なのですが、この本には一言も書かれていない具体的な恋愛感情に言及されています。
しかも左門が義兄を好きすぎて母親に心配されます。

最終的に、左門が赤穴を押し倒して事を起こすところまで書かれているのですが、
もちろん、そんなことも原文には一言も書かれてません。

完全に単なるBLでした。ありがとうございます。

原作を越えて軽やかに一線を越える二人
そしてその一部始終を複雑な思いで見つめる母親。
(※何度も言いますが、原作にはありません)

もはや何の本なのかわかりません。

原作で越えてない一線を越えてるって時点で既に脚色と言うより腐女子の二次創作なのでは
挿絵もなかなかに色気があって見ごたえがあるので、ぜひご自分の目で確かめてやって下さい。

おまけ:朗読CD

検索していて知ったのですが、石田彰がこの 「菊花の約」 を朗読してるCD↓が出てるみたいです。
キャスティングが本気すぎる。

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